統合失調症患者のつぶやき~ゲスでいいじゃない~

統合失調症を治療中の患者が闘病日記+ゲスなつぶやきを呟くブログ。ゲス注意。女・既婚者です。

戸梶圭太著「血祭り」を読んだ

某巨大掲示板の某人格障害被害者スレで紹介されていた、戸梶圭太著「血祭り」を読んだ。面白くてついサクサクと読んでしまった。

 

 

 

 

以下、ネタバレを含みます。

 

 

 

 

戸梶圭太氏と言えば人格障害ボコボコのイメージがある。私はクラスターB群の人格障害に散々やられた挙げ句に人生をボコボコにされたので、かなりスカっとした。

 

続編に期待しているので1つ難点を上げれば、もう少しどうヒロイン(?)の人格障害がおかしいのかを掘り下げて欲しかった気もする。わざとなのかもしれないが、この辺の描写がもう少し深かったら、かなり主人公に感情移入出来たかもしれない。本が分厚くても読むので、もう少し掘り下げて欲しい気もする。

 

そんな難点も吹き飛ばしてしまう程の迫力のある内容だった。特にスノーモービルのアクションが迫力満点だった。ハイテンションな登場人物がスノーモービルで駆け回るアクションシーンは、とても読みごたえがあった。

 

また怒りに支配された人物の心理描写が繊細で、人格障害に対する怒りの感情がとてもよく描かれている。私も実に様々な人格障害にやられて怒りに駆られたが、正にこの登場人物の心境だった。何がなんでもすがってしまう心境こそ、正に人格障害にやられた後だ。この辺が特に感情移入してしまった。

 

そしてブログでのメッセージ交換の描写も上手かった。読んでいるこちらが沸き立ってしまう。ここのシーンではかなり主人公(?)に感情移入してしまった。悔しい気持ちと復讐してやりたい気持ちの交差が上手く書かれている。そこからの盛り上げ方もかなり上手かった。

 

戸梶圭太氏の小説にはたくさんの人格障害が出てくるが、どれもろくな目に遭わないのがミソなのだろうか。被害に遭った人間としてはかなりスッとする。むしろどんどんやれ、とすら思ってしまう。これからも戸梶圭太氏には期待したい。